以下、TalkingDataによる6月の中国Android市場データです。

先月からの変動として、HappyElementsのAnipopがトップアプリの首位を獲得しました。

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TalkingData
2011年設立。北京を拠点とする中国最大級のモバイル市場調査会社。自社テクノロジーを駆使し、12億のユニークモバイル端末上にある80,000以上のアプリを追跡しユーザー動向データを集約する。複雑な中国Android市場の精密なデータ提供を行う。

Yosuke
Yosuke Kurokami
Media Strategy Specialist, Adways





最近は日本でも、中国や韓国産のゲームが増えてきていますね。
モバイルゲームでは少し新鮮なことのように思えますが、
PCゲームではかなり昔から中国や韓国産のゲームがリリースされていました。
特に韓国のゲームはグラフィックやゲームシステムなどが良いとされており、
ビッグタイトルも複数存在しています。

そんな海外からのリリースが相次ぐ日本ですが、台湾はというと、さらに多くの国からのリリースが相次いでいます。
そして最近は日本から台湾へリリースする会社が特に目立っています。

日本の会社が台湾へ進出する前は、中国から進出しているゲームが主にランキングを占めていました。
現在も確かに中国から進出しているゲームが上位に君臨していますが、その中に日本製のゲームが少しずつ入るようになってきましたね。
代表例ですと、LINEのゲームやモンスターストライクです。

ではその2つの国のゲームにはどんな違いがあるのか。日本のゲームの何が台湾ユーザーに受けているのか。そんな話をしていきたいと思います。

まずはクリエイティブの違いです。

下記画像をご覧ください。
JP_icons


日本の特徴としてあげられるのが、アニメに出てきそうなキャラクターが多いところです。
採用されているキャラクター達は子供向けのアニメなどに登場しそうなものがほとんどで、ライトに楽しめるポップな世界観をうまく表せていると言えるでしょう。また人型のキャラクターでもRPGなどで主人公になる少年をよく使っていますね。これは冒険といえば、少年!というイメージから来ているのかもしれません。使われている色は比較的明るめで、彩度が高い色が多いです。

Chinese App


一方、中国産のゲームのキャラクターはTHE GAMEと言わんばかりの、PS3などで登場しそうなキャラクターが多いですね。また等身大キャラクターや、3Dキャラが使われています。
操作が難しく、ゲーム慣れしていない方はチュートリアルすら億劫になってしまうんじゃないかというゲームを彷彿とさせます。また、中国産のゲームは深みのある色を好む傾向が高いです。日本産ゲームで見られる黄色、赤などの明るい色はほとんどなく、重厚感がある紺色、茶色、黒などが多く見られます。

こういった違いを見てみると、日本のゲームデザインは少し子供向けで誰でも楽しく遊べる世界観、中国産のゲームはゲームが好きな人が楽しめる世界観になっているのかなと思います。
また、採用しているキャラクターの違いから、日本はポップで明るい色、中国は大人っぽい渋い色を好むのかもしれません。

では、日本のゲームのどんなところが台湾で受けているのでしょうか。

基本データとして、台湾の方々は比較的かわいいキャラクターや、すこしシュールなデザインのキャラクターを好むと言われています。

たしかに街中を歩いていてもそういったキャラクターが多いような気がします。
下の写真は、台湾で有名な「Ice Monster」の画像なのですが、左側になんともいえないシュールなキャラクターデザインの入れ物が映っています。
Coffee Sensation at Ice Monster


今、台湾で大人気のイラストレーターH.H.先生が描く絵のタッチもなんともシュール。
TT_BiBi


そんなシュールな台湾のキャラクター、最近は日本にも逆輸入されています。

LAIMO_猫


また、日本産のキャラクターであるハローキティなども人気があり、グッズなども多数販売されています。おかげで日本のキャラクターは可愛いものが多いというイメージもあるようです。

この可愛い物好き文化は日本のディベロッパーには強い味方になり得るでしょう。
日本のキャラクターはやはり可愛いものや、2chの顔文字をモチーフにしたようなシュールなものである事が多いです。
アプリのアイコンなどにこういったキャラクターを選出してランキングの上位に上りつめたというアプリもあるようなので、キャラクターやイラストに関してはローカライズを行わなくてもよいかもしれません。

この台湾人の好みをうまく反映できているのが「刀塔傳奇」のアイコンだと思います。中国産ゲームの中ではかわいい等身の低いキャラを使っていますね。

さて次回は、中国産と日本産のクリエイティブについて、なぜこのような違いが出てくるのかを分析したいと思います。

4月に続き「时空猎人」(Space Hunter)と「刀塔传奇」(Longtu)がランクをさらに一つ落とす中、Tencentのカードゲームの「欢乐斗地主」(Happy Lord (QQ版))が1位を獲得しました。

Tencentはアプリだけでなく、自身が運営するAndroidアプリストアMyappも順調にシェアを伸ばしており、2014年12月には1日のアプリダウンロード数が1.1億個 まで到達しました。
5月にはついに不動の1位であった360 Mobile Assistantを僅差で追い抜き、中国Androidアプリストアの50%以上のシェアを占めるこの2トップのトップ争いが今後予想されます。

以下TalkingDataによる5月の中国Android市場です。

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