mai_example
Mai Miyazaki
Global PR, Adways



先月のブログに続き、今月も中国スマホ市場に注目してみます。
今月は中国Android市場で常に上位にいる「刀塔传奇」(英語名:Dota Legend)の2015Q1実績について面白い記事があったので、こちらで内容をまとめたいと思います。

①



まず、下記はTalkingDataによる3月の中国Android市場におけるアプリタイトル別売上の上位10社です。

JP_Top10 App Graph

(Source: Talking Data, 2015/3)


「刀塔传奇」は2014年Q1にリリースされて以降、中国のアプリ市場において常に上位にいるアプリです。下記は過去半年のiOS、Androidにおけるランキングの推移です。

iOS_Androidランク

(Source: iOS: AppAnnie, Android: TalkingData)


そんな「刀塔传奇」ですが、一体どれほどの売上があるのか気になるところかと思います。先日中国系メディアGamelookにて、去年の売上と2015年Q1のまとめがありましたのでご紹介します。
下記は、「刀塔传奇」のパブリッシャーの一社である中清龙图(英語名:Longtu)の過去3年と直近の四半期売上です。

④

(Source: GameLook)



2014年は約13億元(約247億円)、2015年Q1は4.4億元(約84億円)となっています。なお「刀塔传奇」は複数のパブリッシャーによってリリースされており、Longtuの売上は全体の約65%と言われています。特記すべきは約2倍に成長した海外比率ですが、2014年8月より香港、マカオ、台湾、東南アジアと立て続けに海外展開を行っており、今後さらに伸びそうな状況です。

下記は海外でのアプリ名とパブリッシャーをまとめた表ですが、各国で最適なパートナーを見つけてパブリッシングしていることが分かります。

iOS

iOS展開詳細


Android

Android展開詳細


また、アプリマーケットの売上比率はiOSが40%、3rdマーケットを含むAndroidが60%を占めており、中国市場を考える上で3rdマーケットの存在は無視できない存在となっています。

さらにアプリユーザーに関するデータもあったので下記にご紹介します。

・ 2014年2月のローンチ以降、月約300万人増で新規ユーザーが増えていった
・ 2015年3月時点でのユーザー累計数は5,300万人、MOUは580万人、課金ユーザーは74万人、ARPPUは377.89元(約7,200円)
・ ユーザーの年齢層は30代が51%、20代が40%を占める。

中国国内で根強い人気をみせる「刀塔传奇」ですが、5月にさらに新しいキャラクターが追加されるとのことで、引き続き注目を浴びることになりそうです。

アドウェイズは、スマートフォンアプリのデータ分析やビジネス支援を行っています。
ご質問やご不明な点などございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

お問合わせ先:press@adways.net


株式会社アドウェイズ
2001年設立。2006年に東証マザーズ上場。国内最大級のアフィリエイトサービス「JANet」「Smart-C」の運営をはじめ、スマ―トフォン向 け広告配信サービス「AppDriver」や全世界対応のスマートフォンアプリ向け効果測定システム「PartyTrack」を展開する。また、アプリ/ コンテンツの企画・開発・運営など多彩な事業を展開。海外拠点は、アジア、北米地域など10カ国。中国子会社では2003年からインターネット広告事業を展開。昨今では、アジアを中心にスマートフォン向け広告事業に注力する。

TalkingData
2011年設立。北京を拠点とする中国最大級のモバイル市場調査会社。自社テクノロジーを駆使し、12億のユニークモバイル端末上にある80,000以上のアプリを追跡しユーザー動向データを集約する。複雑な中国Android市場の精密なデータ提供を行う。
TDlogo_White

nobu3
Nobu Noda
Head of Global Business, Adways



ブログ第一弾の記事は、注目度は高いものの、なかなか実態が見えない中国市場に焦点を当ててみようと思います。


中国のスマホゲーム市場が世界トップレベルの規模であることは既知の通りですが、Androidアプリ市場は複数のアプリマーケットが混在していることもあり、よく分からないというのが実情かと思います。

ChinaMarket_JP
(Source: CyberZ/シード・プランニング共同調べ)


そこで、今後定期的に中国のAndroidアプリ市場の売上上位のアプリやパブリッシャーの情報を定期的に公開していこうと思います。このデータは中国の大手アプリ解析企業であるTalkingData社によるものです。

では、まずAndroidアプリマーケットについてお話しします。中国には数百の3rd partyアプリストアが乱立しているとよく言いますが、実態としては上位5社が9割近くのシェアを占めています。

3rdPartyChina
(Source: 2013年 Yodo1)


360とTencentが1位の座を争っているなか、Baiduが3位に位置付けています。

更に、今や中国最大手のスマートフォンメーカーへと躍進したXiaomiのアプリストアも、同社のシェア拡大に伴い順調にシェアを伸ばしています。尚、Baiduに関しては大手アプリストアHiMarketと91.comを運営するNet Dragon社を2年前に19億ドル(約2200億円) という凄まじい金額で買収しており、これも含めると上位3社がかなり均衡している状況で、ここにXiaomi, Huaweiのようなメーカー系とWandouja(Softbankが2014年2月に出資) のような独立アプリストア系がどこまで食い下がれるかという戦いのように思います。

TopAppStores_JP
(Source: TalkingData, 2015/2)


次に、中国のAndroid市場におけるパブリッシャー別売上ランキングの上位10社をご紹介します。

ある意味予想通り、中国企業が完全に上位を独占していることが分かります。そして1位に君臨しているのも想定内かもしれませんが、Tencentになります。WeChatを有するTencentがパブリッシャーとしても独壇場というのが現状です。

Publishers_JP2
(Source: TalkingData, 2015/2)


ちょうど先日、TencentのFY2014決算発表がありましたので、そこから更に中国市場について紐解ける情報がないか見てみたいと思います。

TencentはメッセージングアプリWeChatも提供していますが、先日の決算ではWeChatのMAUが5億人を突破したとの発表がありました。以前に比べて増加率は鈍化してきているものの、未だに前四半期比で6.8%増(3200万人増)となっており、大半のユーザーが中国国内であることを考えると巨大なプラットフォームであることが分かります。

ちなみにTencentはQQというチャットアプリも以前から提供していますが、こちらはMAUが8.1億人、モバイルQQが5.7億人と凄まじい数値になっています。

QQ graph
(Source: Tencent Investor Presentation, 2014Q4)


直近の四半期売上は下記の通りです。Tencentの売上の約半分は実はオンラインゲームですが、次の柱としてモバイルゲームが急成長を遂げており、10-12月期で売上38億元(約730億円)となっています。モバイルゲーム事業は前年同期比でも48%増となっており、DAUが100万人を突破したゲームも複数出てきているようで今後更に伸びそうな状況です。

Tencentと言えばEC、決済、O2Oなどあらゆる領域で積極的な事業展開や投資を行ってはいますが、数値では全体の75%をゲーム事業が占めており、今後もかなり力を入れていくものと思われます。
中国進出を検討する上では目が離せない企業ではないでしょうか。

2014年10-12月期

TencentRevenue_JP
(Source: Tencent決算発表資料より抜粋)


今回はTencentを中心に中国市場について一部ご紹介しましたが、次回はタイトル別のランキングや他のゲーム会社の状況についても深掘りしていきたいと思います。


アドウェイズは、スマートフォンアプリのデータ分析やビジネス支援を行っています。
ご質問やご不明な点などございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

お問合わせ先:press@adways.net



株式会社アドウェイズ
2001年設立。2006年に東証マザーズ上場。国内最大級のアフィリエイトサービス「JANet」「Smart-C」の運営をはじめ、スマ―トフォン向 け広告配信サービス「AppDriver」や全世界対応のスマートフォンアプリ向け効果測定システム「PartyTrack」を展開する。また、アプリ/ コンテンツの企画・開発・運営など多彩な事業を展開。海外拠点は、アジア、北米地域など10カ国。中国子会社では2003年からインターネット広告事業を展開。昨今では、アジアを中心にスマートフォン向け広告事業に注力する。

TalkingData
2011年設立。北京を拠点とする中国最大級のモバイル市場調査会社。自社テクノロジーを駆使し、12億のユニークモバイル端末上にある80,000以上のアプリを追跡しユーザー動向データを集約する。複雑な中国Android市場の精密なデータ提供を行う。
TDlogo_White

アドウェイズは、2003年から中国へ進出し、その後ベトナム、フィリピン、シンガポール、
インドネシア、台湾、韓国、タイ、インドとアジア全域での営業基盤を固め、
USを含む全11拠点にてスマートフォン広告事業の展開に尽力してきました。

アドウェイズの強みは、
各拠点にローカルスタッフがいること、
そしてそれを活かした現地のネットワークを構築していること
です。

現在、各拠点でオンライン・オフライン問わず
アプリマーケティングのサポートを行っています。

アジアに進出したいアプリデベロッパーのサポートができるよう、
少しでも市場理解を深めてもらえるよう、
アプリ市場の分析や現地の生の情報をお届けいたします!!


Copyright (C) ADWAYS INC. All Rights Reserved.